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マスターの独り言
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- Gojuのモンブラン 2006
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【2006/10/04(水)】
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和栗のモンブランえー、秋です。秋と言えば食欲の秋、味覚の秋、モンブランの秋です。という訳で、ちょっと遅くなりましたが『和栗のモンブラン』を店頭に出し始めました。
昨年はカップに入れた形で提供していましたが、今年はドーム状の所謂モンブランらしいものとしました。
土台は低温で2時間かけて焼き上げた、サクサクと軽い歯ざわりのシュクセ。その上にラムをしみ込ませたジェノワースと中沢乳業の軽い口当たりの純生クリーム。最後に自家製の栗きんとんを笊目を通して搾り出しています。
モンブランの断面さて、Gojuのモンブランの最大の特徴とも言える自家製の栗きんとん。過去に何度か書いていますが、正直、これを仕込むのが大変なのです。
使用している栗は主に熊本県、宮崎県産の『利平』と呼ばれる品種。天津甘栗系の品種と従来の山栗の交配により育成されたもので、味は一番とも言われています。『銀寄(丹波栗)』『筑波』と並ぶ代表的な高級栗です。
茹でた利平栗の断面
実際にはもっと鮮やかな黄色鬼皮は他の品種に比べて黒みが強く、実の色は鮮やかな黄色をしており、香りも際立っています。形はころころと丸いものが多く、頭部にうっすらと毛が生えているのが特徴です。ただ、気まぐれな品種らしく、栽培家泣かせという話もあるようです。
ちなみに、この『利平』、生の状態ですと、ものすごく日持ちが悪いです。それこそ1日置いておくだけで急激に品質が劣化します。ホント、勘弁して欲しいくらい(^-^;
仕入れた栗は劣化しないうちに出来るだけ早く栗きんとんにしたいのですが、手間が掛かる為に以前は営業を終えてから私が一人でベソを掻きながら仕込んでいました。
スタッフは良く知るところですが、袋詰めやニンニクの皮むきなど、私はこういう単調な作業が大の苦手なもので・・・。10分もすると人格が壊れてきますから。
え? 既に壊れているから関係ないって(;^_^A アセアセ・・・そこで、効率よく出来ないかと前々から考えていたのですが、試行錯誤の末、ようやく一つの形が出来上がりました。
茹で上がった『利平』栗まず、栗は仕入れた後、できるだけ早く茹でて品質の劣化を抑えます。
軽く水洗いして圧力鍋に入れて火に掛け、スチームが回りだしたらすぐに火を止めます。以前はその後も5分ほど弱火に掛けたままでしたが、火を通しすぎるのは実が崩れやすくなるので好ましくないようです。
内部の圧力が下がり蓋を開けれるようになったらすぐに笊に取り出し、余熱で水気を切ります。その後新聞紙を敷いたバットに広げ、荒熱を取ります。
手が空くようならここで実を割り、ヘラで中身を取り出します。時間的な余裕が無い場合は室温まで下がるのを待ち、袋を掛けて涼しい所に置いておけば、このまま1日位は持ちます。
栗のペレット?取り出した実を潰すのに、昨年はパイブレンダーというポテトマッシャーの親戚みたいのを使っていましたが、現在はミートチョッパーという挽肉を作る道具を使用しています。肉の塊を入れてハンドルを回すと挽肉になって「ブニュブニュ」と出てくる"あれ"です。
これが、荒挽き用のパーツを使うと、すんっっごくいい具合に栗を潰せるのです。適度に栗の塊も残っているし、言う事有りません。
以前、手で裏ごししていた時から比べると、手間的には雲泥の差です。もちろん、味的にも問題無いどころか、むしろ良くなっています。
ちなみに、ミートチョッパーから搾り出された栗は、まるでペット用の餌みたいなペレット状をしています(^-^;
これに、三温糖と中国産の天然塩、四葉の加塩バターを加えて栗きんとんの完成です。もちろん、栗きんとんとして食べるだけならバターは必要ありませんが、そのままだとポロポロしすぎてモンブランの形になりませんので適量加えています。
味的には仄かなバターの香りがより一層コクを引き出してくれますので、そのままお茶菓子としても最高です(o^∇^o)ノ
と、まあ、こうして『利平栗』が手に入る間、毎日のように栗きんとんを作っては袋詰めにして冷凍庫に保存しています。水分量が少ないため、きっちり密封してあれば冷凍による影響は皆無です。このままなら恐らく半年〜1年は品質を保ってくれると思います。もっとも、そこまで在庫があればの話ですが・・・。
冷凍庫を開ける度、袋詰めになった栗きんとんが沢山あるのを見てささやかな幸せを感じる私です(^-^;
昨年は『利平栗』の収穫時期に台風が重なって十分な数を用意する事が出来ませんでしたが、今年は大丈夫なようです。この分なら、クリスマスには特製栗きんとんを使用したブッシュドノエルをお出しできるかも知れません。
最終更新日:2006/10/05(木) 02:45:31
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